能勢電鉄610形は元阪急610形です。
810形がベースとなる15m級全鋼製車体で、足回りは旧型車のものを流用しています。
Mc車610形13両、M車630形10両、TC車660形13両が1953~56年にナニワ工機で製造されました。
神宝線の昇圧後も伊丹線などの支線で活躍していましたが、1977~82年に4連×8=32両が能勢電へ移動しました。
その時点の能勢電は600Vでしたから、付随車化されていたものは電動車に戻されています。
5両編成となった610系の輸送力を活かしラッシュ時を中心に活躍しました。
しかし冷房がないのは如何ともしがたく1990年から廃車が始まり95年昇圧の前、92年に全車姿を消しました。