広島電鉄といえば、誰しも路面電車というイメージをお持ちだろうと思います。しかし広電には鉄道事業法が適用される鉄道線が存在します。西広島-広電宮島 間 16.1kmを結ぶ宮島線です。むろん全線専用軌道です。今や、ほとんどの列車が市内線に直通運転しますので、路面電車仕様の車両しか広電には存在しませんが、かつては当線専用の鉄道線仕様車両(高床車)が在籍していました。
撮影場所:高須?
1957年にナニワ工機で製造された宮島線用の自社発注車両です。広電初の平行カルダン車で。台車はND-102。長電の2000形と同タイプです。当時としては意欲的な高性能車で電空併用ブレーキも採用しました。しかし1060形は1両しか作られませんでした。1980年代、他の宮島線専用車は2連固定に改造されましたが、1両しかない1060形は単行のまま運用を続け、晩年は宮島競艇場への貸し切り電車として主に使われました。1989年に廃車されました。