紀勢本線御坊駅と御坊市街地を結ぶべく、1928年12月に設立された御坊臨港鉄道が紀州鉄道の前身となります。御坊から日高川駅まで全通したのは1934年です。
これを1973年に紀州鉄道が事業を買収しました。
1989年に、末端の西御坊駅 - 日高川駅間0.7kmが廃止され、現在は御坊-西御坊間2.7kmがその路線の全てとなります。
距離だけでいえば、芝山鉄道が最短ですが、事実上、日本一のミニ私鉄といえるでしょう。
終点まで乗っても運賃は180円。もはや貨物収入もなく、列車の大半はガラガラなのですから、到底採算のとれる路線ではありません。
紀州鉄道の実態は不動産会社であり、公共交通を傘下に置いているという信用を得るために路線が維持されているというのが本当のところです。
でも、御坊市民にとってはかけがえのない路線であり、会社も路線の維持のために懸命の努力をしているように思われます。