2015年10月の鉄旅 381系惜別乗車
9~11月はカレンダー通りに日曜日に休めることはなかなかないのだが、前職で大変お世話になった和歌山のFさんとともに、前職でFさんと私が研修を担当した和歌山の若手たちが、同期会を和歌山市駅の近くの店のランチで開催するということで、Fさんとともにお誘いいただいたので、行くことにした。
Fさんは定年で、私は現職への転職で、この子たちの新人研修を担当したその年度末に退職したため、思い入れのあるメンバーなので、この誘いはうれしいものだった。
ちょうど今月末で引退する381系にこの機会に乗っておこうと思い、サザンではなくあえて阪和線を選択し、和歌山に向かう。
・くろしお7号 ( 新大阪 10:01 → 和歌山 11:03 )
この列車は京都発なので、京都から乗るという選択肢もあったのだが、素直に新大阪から乗車。
新大阪駅改札内、新幹線乗換口のところにある当日券売り場で定期を提示し、和歌山まで足が出る区間の乗車券と、自由席特急券を所望。
私の定期は、JR京都線の某駅から福島経由で玉造までを、大阪で分割しているICOCA(定期として必要な区間は天王寺までなのだが、仕事上芦原橋駅で下車することが多いためにあえて西回りにし、料金が同じなので玉造までのばしている)。
私が支払うべき金額は、新大阪~和歌山間の自由席特急券が970円、天王寺~和歌山間の乗車券が860円、合計で1,830円のはずが、請求額が2,050円。
アーバンネットワーク圏内は、特急の自由席を利用する場合は、乗継割引がかからない条件下であれば、定期を乗車券として使うことができるので、定期を持っている区間内は運賃はいらないので、乗り越しになるのは天王寺から先の阪和線内だけだ。
2,050円になる根拠の説明を係員に求めたところ、乗り越しになるのが玉造~和歌山間になるからだという。ICOCAをカードリーダーで読み込んでいるから、画面には福島経路までバッチリ出ている。
特急は「はるか」も「くろしお」も、新大阪を出ると、ゆめ咲線の安治川口に向かう貨物列車用の短絡線を通って大阪駅をパスしてショートカットし、福島駅前の踏切から高架に上がって野田の手前から環状線と並走し、西九条から環状線に入って、環状線は西回りで天王寺に向かうので、運賃計算上は大阪から西回りの経路になる。定期はその経路どおりなのに、なぜ、乗りもしない区間で、しかも定期を持っているところまで運賃を払わなければならないのか、という問いには、大阪から天王寺を通り抜けるときは、運賃の計算は距離の短い東回りで計算するからだという。それは、あくまで普通乗車券の時の話のはず。
さすが係員の不正をただすどころか、グルになってその不正を正当化して不当に金を巻き上げたまま、きちんとした謝罪もなく今なおのうのうと仕事をしている出札係長がいたり、ウチの職員を試すなという趣旨の暴言を吐いてかつての駅長や首席助役が凄んできた駅である。非常によく教育されている。
「勉強不足で申し訳ありません」
このセリフは、伝家の宝刀か? それとも、不正が見破られた時の決まり文句か?
そちらに悪意がない(とはとても思えないが)のなら、定期の経路なんていらないのだが。
381系の難点は、デッキが1か所で、京都・新大阪向き先頭車以外は、京都・新大阪側にデッキがあるため、2号車自由席の客が、1号車のグリーン車デッキから、少なからず割り込み乗車をすること。
10月の日曜日なので、それなりに人も多く、私のような鉄チャンの乗りおさめもいる。
景色はどうでもいいし、和歌山までなのですでに乗られていた窓側の方に声をかけて通路側に座る。
西九条の中線を通過し、環状線の内回りに入ったところで、さっそく車掌が検札に来る。
ICOCA定期と新大阪で買った2枚のきっぷを渡す。
きっぷをまじまじと見つめたあと、
「220円いただきます」
「え、その220円ってなんなん?」
「新大阪駅の駅員が区間を誤って発券してしまっているようで、申し訳ありません」
「は?どこがちがうんよ?」
「きっぷの発駅が本来玉造からのところ、天王寺になっているところです。天王寺~和歌山の運賃が860円、玉造~和歌山間は1,080円なので、その差額の220円です」
「は? なんで乗りもしない、しかも定期を持っている区間の運賃が必要なわけ?」
弁天町を通過して左にカーブを切る。
「いまこの電車、弁天町を通過したな」
「はい」
「…ということは、環状線の西側を通ってるよな?俺の定期は、その環状線の西側通ってるから、天王寺は定期で降りれるけどな(怒)」
「え?」
「(JR京都線の某駅を指さして)ここから環状線の福島経由で玉造まで、天王寺を通らずにJRだけの一筆書きでどうやって行くのか教えてもらえます?」
「…」
芦原橋を通過。
「天王寺駅に到着しますので、いったん失礼します」
…逃げたな(ドアの取扱いをこの車掌はしないはずなので、検札を続けようと思えば続けられるはず)
かつて、前職の最後の1年、兵庫県と大阪府以外のエリアを担当していた頃以来、和歌山方面に出張する際にくろしおの車内でこれを執拗にやられて、和歌山駅で駅員に不正であることを確認してもらい、この説明で押し切った悪質極まりない改札専門の車掌をその駅員に引き渡したことがあるくらいなのだ。
いい加減、この不正はやめてもらいたいものだ。
天王寺を出てから出直してきた車掌に、
「天王寺までこの電車の運転経路どおりに定期を持っているのに、なぜ経由しない玉造~天王寺間の運賃が必要なのか?」
「必要ありません。私の勉強不足です。申し訳ございません」
また「勉強不足」かよ。
「私の勉強不足だぁ?よくいうよ。新大阪駅の駅員も、最初はあなたと同じ金額を請求してきた。あなたと同じように不正の指摘をしたところ、私の勉強不足という、会社には責任がないような同じ言い訳をしてきた。新大阪の駅員が取り損ねた220円を、あなたは私に因縁をつけてキッチリ取りに来た。あなた方2人だけではない。他のJRの車掌や駅係員も、同じように不正を見破られたとき、マニュアル通りに、会社には責任はなく、自分に責任はあるという、会社ぐるみであることを否定する同じ決まり文句を言うように徹底されている。不特定多数の人間が、これだけ不正の手口と、それを見破られた時の口上がこれだけ揃っているのは気持ちが悪い。あなたと同じ不正を押し切った車掌の対応を和歌山駅で駅員に確認していただいたことも何回もあるし、それでも悪質な車掌は通報したり駅員に引き渡したこともある。あなただけではない。(JR西日本では)会社として今のあなたの対応が定着している。組織ぐるみの有価証券の発行における不正以外の何者でもない」
「いえ、決して不正では…」
「不正でなければ、客を陥れて金を取るための言いがかり以外の何でもないでしょう」
「そんなつもりでは…」
「そんなつもりではなくても、そういうことになっているでしょうが。冗談じゃない、まったく」
…くろしおの自由席に乗ると、これが嫌なんですよねぇ…。
これまで老体に鞭打ってがんばってきた381系に敬意を払って、今日はこれを狙い撃ちで乗っているだけにねぇ…。当のJRの職員たちがこれでは残念でならない。
和歌山までで指定をとる気にもなれないし、天王寺口ではめっちゃ混むし、熊取から各停になる紀州路快速なんて乗る気にもならないし。なんだかなぁ…。
ほんとは久しぶりに新宮まで乗りたいところですが、冒頭にも書きましたが、仕事上、秋は一番の繁忙期なので、そこまでの時間がない。10月の日曜日にキッチリ休みがとれるってことは、まぁないのです。
検札が終わってしばらくすると鳳を通過。
ここで新大阪発車後の貨物短絡線から延々続いた速度制限が解除されるので、一気に加速するが、なんせ40年選手の381系なので、JR世代の特急車に比べれば加速はにぶいが、これこそが381系という感じ。
鳳以南は223系・225系5000番台の天下。区間快速、関空・紀州路快速を抜いていく。御坊~紀伊田辺間のシャトル運転用の113系がメンテナンスなどで運用をはずれるときは、予備がないため223系か225系5000番台4連があてがわれる。その日は紀伊田辺までこいつらの天下、なんてこともあるのだ。
阪和線内はノンストップなので日根野も通過。イズトリをすぎるとぐんぐん山を登っていく。トンネルを出て和歌山県に入ると、今度はぐんぐん下っていく。この景色を381系からは見納めとなると、ちょっと寂しい気もする。
Fさんから「JR和歌山到着時刻は?」とのメールが来たので返信。
和歌山に定刻に到着。紀伊田辺以南からやってくるメンツは、和歌山11:48着のくろしお14号でやってくるので、待ち合わせ時間はこれにあわせているから、オーシャンアロー(以下OA)で運転される、次のくろしお9号( 新大阪11:00 → 和歌山11:59 )でも、ギリギリにはなるが待ち合わせには間に合うのだ。
バスで待ち合わせ場所に向かおうと思っていたら、改札の外にはFさんがいるではないですか。
Fさんのクルマで移動。バス代が浮いた。ラッキー。前職の和歌山の現場の近くで、Fさんと茶をしばき時間調整していたら、クルマでやってきた同期会のメンバーも2人いた。
ランチから、同期会のメンバーのクルマに分乗しラウンドワンへ。
いやー、女性のパワーを思い知らされた。
新宮のNさんは、18:05のくろしお21号(OA)で帰るので、これにあわせて、17:40にJR和歌山で解散。
そのおかげで復路も381系に乗れるではないか。とりあえず天王寺までの860円の乗車券と新大阪までの970円の自由席特急券を購入して入場。
くろしお28号( 和歌山17:49 → 新大阪18:50 )
1番線で待っていると、自由席の列はどんどん長くなる。特急誘導するなら、287系の付属3連をうまく使って、海南くらいまでは増便してほしいものである。
帰りも検札で、和歌山から860円(天王寺まで)のきっぷとイコカの定期に因縁がつく。やはりJR西日本では環状線経由の定期券でくろしおの自由席に乗る乗客に難癖つける不当行為が常態化しているようである。
秋分を1か月ほど過ぎているからか、日が落ちるのが早くなったと感じる。鳳を過ぎると速度制限区間に入り、95km/h以下で走るのでゆっくり感じる。
天王寺からは制限がさらに厳しくなり、70km/h以下で走るようになる。西九条の手前までは先行列車に突っかかってさらに遅くなってしまう。突っかかっていた電車を野田駅付近で抜き去ると、言ってる間に新大阪に到着。
次週の出張研修では紀伊田辺~白浜に向かうので、289系に乗ります。
こちらもお楽しみに。
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