Drkの特急ミシュラン File29 JR四国 8600系
特急ミシュラン - Michelin Express – File29 Series 8600 “SETOUCHI STREAM EXPRESS” JR四国 8600系 瀬戸内ストリームエクスプレス
総合評価 ☆☆☆
2014年6月に2000系初期車の更新を目指して営業運転を開始した最新鋭の車両。
8600(Mc)-8750(Tc)で2両固定編成2本が量産先行車として運行を開始した。
前頭部は貫通型の高運転台となっているが、独特の筒型の形状は蒸気機関車をイメージ
したもので、アンチクライマーと運転席とデッキの間にクラッシャブルゾーンを設けている。
8000系は制御付自然振子方式だったが、8600系は台車構造の簡素化してメンテナンスを楽にするとともに、曲線での速度向上を両立させるため、空気ばね式車体傾斜装置を持つ。
量産車では、このモノクラス2連を付属編成とし、このほかに、半室グリーンつきの
3連を基本編成として投入される予定である。
アメニティ:☆☆
現状は全車普通席のモノクラス。腰掛は1号車(Tc=8750)がオレンジベース、
2号車(Mc=8600)がグリーンベースのリクライニングシートで、シートピッチは980mm。
室内の明るさも確保され、落ち着いた雰囲気。ビジネス利用を意識し、全席にPC用
コンセントとフットレストがあるのはうれしい。
シートピッチを狭く感じさせないようにするため、座席はうすめ。
どこかで見たことのあるような内装だな…と思ったら、JR東日本のE657系に似ている。
こちらのほうが、色遣いのおかげで、明るく落ち着いているようには見えるが、
安っぽい感じがぬぐえずもう一声、という感じ。
その理由は、高速でトンネルに突っ込むと独特の先頭形状から、いわゆる「トンネルドン」
が大きく、気圧によって車体が凹んだり、それが元に戻る時の音が半端なくでかいので、
寝ていても目が覚めてしまう。運転する時間帯から、長距離乗車の客はまず寝るので、
そこが非常にツラく、大きなマイナス。
真似をするなら南海のサザンプレミアムのほうがよかった。
定員は2両編成で101名。
経済性:☆☆☆☆
2両編成2本が在籍。
いしづち104号で高松に向かい、翌日の103号で松山に戻ってくる
運用になっている。
8000系とは車体傾斜のメカニズムが違う。
8000系が供給過剰気味なので、基本編成を3連にしておき、基本編成と付属編成を
つなげば5両となり、8000系の基本編成と設備をそろえられるように、設計計画してある点はよい。
利便性:☆☆
現状は、営業運転をしながらの試験的要素が強いので、なかなか難しい。ダイヤ的にも
自由席主体で運行されるのと、時間帯が早朝・夜間なので、現段階では利便性ということはいいにくい。
ときめき度:☆☆☆
独特のデザインで、普通車のアメニティがまずまず。
ただ、☆5つにならない理由は、アメニティで述べた、厳しい部分。
せっかくの8600系の魅力を台無しにしてしまっているところで☆3つ。
今後の改善案としては、N2000系の後継DC特急車をJR北海道の731系とDC201系の
ように、この系列と総括運転できるようにしておくとよいだろう。
松山で切り離したこの新設計のDCだけが宇和島方面に乗り入れるようにすれば、高松や
岡山から宇和島までを1本の列車で移動できるようになる。
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