特急ミシュラン - Michelin Express – File 22 Series 50000“SHIMAKAZE”
近鉄50000系 しまかぜ 総合評価 ☆☆☆☆☆
2013年3月21日。
近鉄が社運をかけデビューさせた超豪華特急車両。
全車特別車の6両編成なので1列車に138人しか乗れない。
2013年の伊勢神宮の第62回式年遷宮にあわせ、伊勢志摩を訪れる
観光客に充実した旅行を提案すべく、2012年秋に2編成12両が製造された。
大阪難波と近鉄名古屋の両駅から、それぞれ賢島駅まで、
水曜日を除く毎日、1日1往復ずつ運行される
(2編成でしまかぜ限定の2運用のため、予備車がなく、水曜日にメンテナンスをする)。
アメニティ:☆☆☆☆☆
普通席は全くなく、全席が特別席となっている。
号車番号は大阪難波発着で統一する(名古屋発着は逆順に号車番号が振られる)。
解放客室はプレミアムシートといわれ、横3列、1250㎜ピッチの本革のリクライニングシートが並ぶ。
グランクラスが+5000円なのを考えるとかなり割安。
両先頭車はハイデッカーになっている展望席が9列並ぶ。
定員わずか27。屋根のすぐ下まで窓があり眺望は抜群。
だが、ハットラックが小さいため、荷物の収納場所として、
デッキに防犯カメラ付きのロッカーを座席数(27)分用意している。
2号車と5号車は平屋構造で、定員は30名( 2号車は28名)。
2号車(名古屋発着は5号車)には、2席分の身障者対応席がある。
いずれも快適至極。照明もまぶしいことなく明るい。
デッキにも御影石をふんだんに使うなど、客室外のデザインもかなり豪華。
4号車はグループ専用車両とされ、
6人用のコンパートメント3区画と、4人用の和風個室、
洋風個室がそれぞれ1室ずつある。
和風個室の入口は玄関風になっていて下駄箱もあり、
靴を脱いでくつろぐことができるほか、
アテンダントによるルームサービスもある。
3号車はカフェカーで、ダブルデッカーになっている。
階上には13席の独立した回転椅子、
階下には6人分のソファ席がある。
階上と通路は吹抜になっているほか、一部のメニューはプレミアムシートに持ち帰って楽しむこともできる。
全席に特別料金を課すだけあって、利用客本位の超一流のアメニティを持っている。
文句なしに☆5つ。
経済性:☆
2本在籍で、2本のしまかぜ専用運用なので、メンテナンス時は運用に穴が開く。
そのため、水曜運休にしているように、経済性は望むべくもない。
しかし、E5系のように、今後増備、増発されることを期待する。
利便性:☆☆☆☆
大阪、名古屋のターミナルから出発する。
ダイヤも観光を意識したいい時間帯に設定されている。
しかし、大阪難波以外は準備のため早くから入線する割には、賢島は吹きさらし、
名古屋は地下と風が強い傾向にあるので、寒い時期は特につらい。
賢島では名古屋行、難波行とも早くから入線しているのに、乗せてもらえるのは5分前。
小田急のように、2か所くらいから乗せるようにして、そこで当該のしまかぜの特急券を持っているか検札し、持っている客だけを通せばいい。これがマイナスで☆4つ。
ときめき度:☆☆☆☆☆
連日、発売すれば売り切れと大人気の現状。
アメニティともあいまって文句なしに☆5つ。
今後の展望:
今後、増備したうえで、まずは毎日運行をし、阪伊、名伊甲特急のダイヤに追加投入を期待したい。
また、京都からも1往復設定してもらいたいところである。
また、阪神とも協議が必要だが、難波発着の便を、途中停車駅を西九条、(九条)、尼崎、西宮として三宮まで延伸してもニーズはあるだろう。
今後まだまだ可能性を秘めているしまかぜに期待したい。
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近畿日本鉄道 50000系 観光特急「しまかぜ」
Dr'K の鉄道旅行記
「しまかぜ」に乗ってきました。
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