Dr'Kの夏の鉄旅2012 北海道編 その2
・スーパーとかち2号( 新得7:19 → 南千歳 9:01 )
昨晩、親戚一族で麻雀に興じていたら、いきなり地震。
結構強かったので、JRがちゃんと動いているか若干の不安があったので早めに駅へ。
駅員に聞くと、
昨夜は池田以東の運転を見合わせたが、
帯広以西はほぼ平常どおり
とのことで、ほっと胸をなでおろす。
乗車するスーパーとかち2号は、新得駅を通りぬける最初の列車。
石勝線の新夕張~新得間は、特急の一部が各駅に停車するので、
普通列車が一本もない。
そのため、この列車が石勝線の一番列車になるのだ。
新得駅は駅本屋がある片面の1番線と、島式1面(2、3番線)の、
いわゆる国鉄標準形配線を持つ駅だ。
交換がある場合の上りが2番線から発車する以外は、
上下とも特急列車は1番線から発車する。
スーパーとかち2号は261系1000番台。所定の4両。
4号車が自由席なのでここに陣取る。
かくして定時に発車し、
根室本線との分岐点である上落合信号場までは
昨日来たルートをそのままに、勾配を上っていく。
上落合信号場は、新得駅を出発してから4つ目の信号場。
勾配を上って行く途中にある西新得、広内、新狩勝野3つの信号場は、勾配と急カーブのため線形が抑えられる区間にあるため、
いずれも一線スルー化されていない。
2つ目の広内信号場は、3線あるので追越しも可能だ。
根室本線は分岐後信号所がなく落合駅に到達するが、
石勝線は次のトマム駅までにもう一つ、3線ある串内信号場がある。
ここも1線スルー化されていないので減速する。
前回の北海道旅行でも書いたが、
石勝線は楓が信号場に格下げされたため、
新夕張までの途中駅はトマムと占冠しかなく、
駅間が20km以上あり、途中行違いのために、
駅の数以上に信号場がある区間なのだ。
こんな区間なので、営業列車は特急のみで、
一部が各駅に停車することで対応している。
JR北海道管内ではこの区間と
青函トンネルは普通列車が存在しないため、
特例で特急自由席をこの区間内のみ利用する場合は、
乗車券のみで乗れるのだ。
この列車も新得から新夕張までは各駅にとまる。
途中のオサワ信号場で数分停車し、
交換相手の下り一番列車、
283系長大編成のスーパーおおぞら1号を先に通す。
残る営業列車との交換は東追分でのスーパーとかち1号のみで、
普通列車との交換はない。
新夕張では1番線に到着。
夕張方面への普通は、下りのスーパーとかち1号にあわせて9時3分。
逆の夕張方面からの接続はない。
1本前の直通普通が千歳まで逃げ切ってしまうためだ。
このため、この時間帯に駅にいる客は、ほぼこの列車の客だけだ。
新夕張からは微増、次は追分。
その前に東追分でスーパーとかち1号と交換。
両者がいったん停車する。
ほどなくカーブを切ったら追分。
石勝線の本線にはホームがないので1番線に入る。
追分を出ると右カーブしながら高架に上がり
室蘭線をオーバークロスする。
あとは信号場が2つあるだけで通過駅はない。
南千歳では2番線に到着。
通常、石勝線の札幌行き特急は新千歳空港への乗換の便を図り、
4番線に停車するのだが、エアポートの接続には時間があり、
私が乗るスーパー北斗6号は3分の接続で1番線に発着するため、
この乗換の便を図り、2番線に発着するのだ。
・スーパー北斗6号( 南千歳 9:04 → 森 11:15 )
南千歳からは、向かいの1番線に入れ替わりでやってくる
281系、スーパー北斗6号に乗る。
森までこの列車に乗る。
森で折返す理由は2つある。
一つは、次に乗る臨時特急ヌプリ号の上りと下りが森で交換するので、これを狙うことと、何といっても日本一といっていい駅弁、阿部の「いかめし」である。
小生が選ぶ3大駅弁は、福井番匠の「焼きかにめし」、
横川駅おぎのやの「峠の釜めし」、そしてこの「いかめし」だ。
次点が敦賀塩荘の「さばずし」、富山の「ますのすし」、米子米吾の「吾左衛門ずし」というところか。
普段この区間は、「はまなす」「トワイライトエクスプレス」「北斗星」「カシオペア」といった客レで移動することが多いので、281系や283系に乗るとめちゃくちゃ速いと感じる。
しかも快適。
東室蘭で架線が消え、稀府を過ぎると、
洞爺までと長万部から先、北豊津以南は
単線、複線区間が入り乱れる区間になるが、
特急同士のすれ違いはスジを工夫して
できるだけ複線区間ですれ違うようになっている
(順に、スーパー北斗3号=長和~有珠間、北斗5号=中ノ沢付近、スーパー北斗7号とは森で交換。ちなみに下りヌプリとは五稜郭駅のすぐ北側ですれ違う)。
北海道で早い時期に高速化された区間は、
振子式の車両の認知度が高く
「スーパー北斗」「スーパーおおぞら」に人気が偏る傾向にある。
スーパー北斗6号は、森までの停車駅は苫小牧、登別、東室蘭、伊達紋別、洞爺、長万部、八雲と標準で、
振子式の281系を使っているから結果的に速い、
という列車の典型。
自由席は席が埋まる程度の乗車率で、
東室蘭まではそれなりに乗降があるが、
それ以降は目立った乗降は少ない。
しかし、長万部を過ぎると、
ちらほらカメラの姿が目に入るようになる。
おそらくターゲットはヌプリだと見た。
私は森で降りていかめしを早速ゲット。
おそらく、森でヌプリ号が交換し、
上下ともけっこうゆっくり停車時間が取られているのは、
このいかめし購入と撮影の時間を確保しているとみた。
すでに何人かカメラマンがいる。
・特急ヌプリ号( 森 12:54 → 札幌 18:29 )
撮影した普通列車と北斗8号(N183系)を見送った後、
まずやってきたのが上り。
鉄らしき人が何人かすごい勢いで降りてきたほか、
その他の客も予想通りいかめしに殺到。
それが落ち着いたかと思うと、
今度は私が乗る下りがやってくる。
これもほぼ同じ光景が。
一本早めの6号で森に入っておいて正解。
ヌプリはスラントノーズの初期型先頭車で、
モノクラス4両で固めたもの。
しっかりヘッドマークも用意されている。
上下ヌプリをしっかりゲットして乗車。
ちなみに「ヌプリ」というのは、アイヌ語で山のことで、
通称山線経由で沿線に羊蹄山やニセコアンヌプリが控えることからこの名がついたとのこと。
スジ的には、国鉄末期の北海3号に近い。
森を定時に出発すると最初の停車駅は八雲なのだが、
何とやくもは9分停車で、
始発の函館をこの列車の48分後、森を11分後に出発した
定期特急のスーパー北斗9号を先に通すのだ。
ただの183系(最高速度110km/h)なので、
281系(同130km/h、振子付)とは速度差がありすぎる。
なんか、客レに乗ってる気分…
(北斗星は同様に、落部で函館を21分後に出発した
スーパー北斗1号に抜かれる)。
いつもとかわらんやないか。
しかし、そこはさすがに老いたりとはいえ
北海道の特急気動車だけあって、それなりの速度で走る。
長万部では14分停車し、14:07発。
ここから山線に入る。約20分で黒松内に停車する。
黒松内を出ると、次の停車駅はニセコなのだが
熱郛で5分ほど停まり、上り普通列車と交換する。
ここからニセコまでは順調に走るのだが、
山線の最高速度は95km/hで、
勾配と曲線が急なので時間がかかるのだ。
ニセコ到着は15:26。
ニセコ駅の駅舎は山小屋風で、教科書の写真に載ったこともある。
30分も停車するので、この間に山の町ニセコを散策できてしまう。
次の倶知安でも上り普通との交換のために11分停車。
国鉄時代は標準の2面3線だったが、
駅本屋の1番線は廃止されて、
島式ホームの2番線と3番線でさばく。
倶知安と同じく支線の廃止により、
2面3線から1番線を廃止した島式ホームを持つ小沢を通過。
銀山はいったん国鉄時代末期に棒線化されたのだが、
交換設備をJRになって復活した駅。
その次の然別まで10kmほどの駅間がある山間区間。
SLニセコのスジを流用しているので、
走行そのものは「北海」時代を彷彿させる特急らしいものだが、
交換駅はSLニセコのスジと同じなので、
おのずと停車時間が長くなり、
次の停車駅余市でも10分停まる。
余市を出ると、次の停車駅は小樽なのだが、
一つ手前の塩谷でまたも交換相手の上り普通を待つことになる。
最後の停車駅小樽では2分に停車。
小樽からは札幌都市圏のダイヤに割り込んで走るため、
快速エアポートが32分で札幌まで達するところ、
区間快速いしかりライナーと普通列車の後追いをするため、
何と47分を要するのだ。
ここはもうちょっとなんとからならなかったかと思う。
何度とおっても、朝里付近は海がきれいだ。
・エアポート184号( 札幌 18:40 → 新千歳 19:16 )
この列車は小樽を22分後の18:04に出てくるのだが、
札幌ではたった7分差になる。
最高速度が20km/hもエアポートのほうが速いうえ、
後追いが全くないため、こんなことになるのだ。
またもuシートを確保。新千歳までは36分。
もう乗り慣れている区間なので爆睡。
・全日空1720便( 新千歳 19:45 → 関空 21:55 )
・はるか48号( 関西空港 22:16 → 新大阪 23:08 )
全日空便で関空へ。
最終のはるか48号の自由席で新大阪へ。
日曜日のこんな時間なので、それなりに乗ってはいるが、
大きな混雑はない。
日根野で関空快速を追い越す。
途中の停車駅、天王寺で下車があり、ここからはガラガラになる。
新大阪からは快速米原行で帰宅。
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