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2012年8月11日 (土)

サイキョージ氏の夏の鉄旅2012 関東ローカル鉄道めぐり

サイキョージ氏の夏の鉄旅2012 関東ローカル鉄道めぐり

 今年の夏はT氏とDr.Kの3人で関東地方のローカル鉄道に乗ってきた。

中小私鉄は盲腸線が多いので経路が一筆書きになるように工夫し、
盲腸線の終着駅どうしを路線バスで乗り継いだのも今回の旅の特色であった。

この時期、JR東日本高崎支社は群馬県とタイアップして「リゾートやまどり」「SL・ELみなかみ」など、普段乗れない列車を運行しているのでそれに乗るべく旅程を組むことにした。

8/4(土) 大船→藤沢→町田

 大船駅18:30に集合して旧交を温めあう。
3人とも関西から普通の人が思い浮かぶような経路では来ていない。

お二人の大船までの経路を聞くと笑ってしまった。
早速T氏お薦めの焼肉店へ行く。

空調はうちわのみ、煙はもうもう。
店内の壁面はコンロからあがる煙で柿渋色になっている。

それでいて行列ができる人気店だ。
20分ほど待って入店できて、ジンギスカン、牛タン、カルビ、ホルモン、野菜などをしこたま食べる。

関西では、あまりお目にかかれないホッピーが飲めるのもうれしい。
値段もきわめてリーズナブル。

 食事後、JRで大船から藤沢に出る。
藤沢からは小田急江ノ島線で相模大野まで特急「えのしま」に乗り込み、今宵の宿がある町田に21:00ごろ到着。先にホテルにチェックインを済ませDr.Kのボトルのある店で飲み直す。

Dr.Kは仕事の関係でよくこの町田へ来る。
ここは彼にとって東京の巣なのである。

8/5(日) 
上信電鉄→JR信越線→JR両毛線→わたらせ渓谷鉄道→日光

 ホテルを朝6時に出てJR町田より横浜線で八王子に向かう。

日曜日でまだ7時にならないのに車内に空席はない。
東京は人が多すぎる!

Dsc_9577
八王子発7:05リゾート快速「はちおうじやまどり」の鉄ちゃんシートにすわる。

予備知識はHPからある程度得ていたものの展望のよさ、シートの座り心地、シートピッチの広さなどの居住性は思っていた以上に快適で在来線特急のグリーン車よりグレードが高いと思われる。この指定席券は1ヶ月前の10時にゲットしたものだが、指定席料金510円だけで乗れるこの電車は値打ちものである。

Dr.Kは「普段JR東は、ぼったくっているのだからこれぐらいの還元はあって当然だ」
と手厳しい。

この電車は485系の改造車で日本中の電化区間ならどこでも走行可能である。

また中央線から武蔵野線経由で京浜東北線に入るため定期運用の電車が通らない貨物専用の短絡線を走行する。

それゆえ大宮までは「鉄」の皆さんが運転席横の展望室におしかけ、写真を撮ったり、ビデオを回したりで大変だった。

高崎線に入ると沿線の有名な撮影ポイントでたくさんの人がカメラを構えている。

この日の撮り鉄のターゲットは「やまどり」のほか「EL・SLみなかみ」だろう。

高崎着9:19「やまどり」を下車。

次は上信電鉄に乗る。
高崎発9:47の下仁田行きに乗り上州一ノ宮で下りる。

ここで下りたのはこの駅から信越線磯部駅に短絡でき、私だけ未乗の信越線の高崎~横川間を乗り潰すためである。

路線バスはないのでタクシーを利用する。
約6km、2,240円で磯部駅到着。

お二人には悪いがお付き合いいただいた。ごめんなさい。

磯部駅で横川行きの電車までの時間が小一時間あったので暑い中、磯部温泉の足湯に浸かりに行った。

時間待ちの磯部駅でもうすぐ定年だとおっしゃる駅員さんと鉄道話がはずんだ。
彼の心暖かな対応には感動した。

磯部発11:40の横川行きに乗り、横川着11:54。
この電車は折り返し12:00発の高崎行きになるので釜飯とビールを買い込み車中で食べる。

幸い115系4両編成だったので人の目を気にせずに食べられた。
高崎着12:31.。

次は高崎発13:06両毛線の電車に乗る。
ここからは3人が別行動になり、今宵の宿泊地日光に集結することにした。

Dsc_9705
私は桐生で下車、。
わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車「わっしー号」に乗る。
終点間藤まで行き、バスで日光へ抜けるルートをとる。

桐生発14:00の「わっしー号」はオープンエアの気動車で直射日光がもろに座席に降り注ぐ。

とても暑いが渡良瀬渓谷から吹き抜ける風が心地よい。
今はなき高千穂鉄道のトロッコ列車と雰囲気が似ている。

終点間藤のある旧足尾町は江戸時代から銅山で栄えた町である。
わたらせ渓谷鉄道が国鉄足尾線だったときはもっぱら銅を運ぶ重要な路線であったのだ。閉山した今、わたらせ渓谷の美しさを全面に出して観光路線で生き残ってほしいものだ。

間藤の駅前から15:52発の日光市営バスに乗る。
乗客は私を含め5人。

国道122号線を走り、日足トンネルを越えるとすぐに、いろは坂の入口にたどりつく。
30分、1,200円で東武日光駅に到着した。
思っていたよりずっと近い。

足尾町は現在合併して日光市となった。
行政は足尾銅山跡と日光とを同じ地域の観光地として宣伝し、
足尾~日光ルートをもっと推奨してほしいと思う。

東武日光駅前の旅館には16:30頃到着。

私は一風呂浴びて二人の到着を待った。

ちなみにT氏は両毛線で栃木まで行き東武宇都宮線、JR線を乗り継いで日光入り。
Dr.Kは同じく栃木より東武日光線特急「きぬ」で日光入り。
三人三様で日光に集結完了。

8/6(月) JR日光線→JR烏山線→真岡鉄道→関東鉄道→つくばエクスプレス

 JR日光駅は明治時代の面影を残す名建築である。
門司港駅を彷彿させる重厚さと気品があふれたすばらしい駅舎である。Dsc_9839

日光発8:10の宇都宮行きに乗る。
東武日光線は観光路線、JR日光線は生活路線という棲み分けができているみたいで今市を出る頃から通勤・通学客で2両編成の電車は満員になった。
宇都宮から烏山線の気動車に乗り換え烏山着10:08。

駅前には那須烏山市営バスの真岡鉄道市塙行きが待っている。
このバスはコミュニティーバスといわれる地域の足である。Dsc_9882

停留所以外でも乗降可能なデマンドバスであるので元来私たちのような旅行者を乗せる目的で運行されていないのだが、烏山~市塙線は盲腸線を乗り継ぐ「鉄」にとっては特に有名な路線である。

バスは私たち3人だけを乗せて市塙へ出発。

途中のバス停で病院通いのおばあさんを拾い、停留所でない病院の前で下ろし、そこで病院帰りのおばあさんを乗せて市塙まで行った。

乗客の入れ替わりは2人だけであとは私たち3人のために運行されているようなものであった。

運賃は720円で所要時間約40分。のどかなバス旅であった。

T氏が目ざとく車内売りの回数券があることに気づき、
降車のとき1100円分が1000円になるこの券を2冊買ってそのまま運賃箱に入れた。
なるほど3人で2160円だから一人当たり50円ほどの割引になった次第である。

しかしようやるわ(笑)。運転手さんごめんなさいね。

 市塙から真岡鉄道に乗り終点茂木まで行く。
駅近のソバ屋で昼食をとった。

茂木発12:41下館行きの単行気動車に乗る。

夏休みにもかかわらず高校生がたくさん乗っている。
車内で高校生ウオッチングを始めると、七井駅でも高校生が乗って来る。
Dsc_9902

焼物で有名な益子を過ぎ、SLの形をした真岡駅からは高校生が入れ替わった。

この路線の日常の主役は高校生で、観光の目玉は「SLもおか号」であると見受けられる。

終点下館着13:49。
ここから関東鉄道常総線に乗り換えて守谷まで行く。

下館はJR水戸線、真岡鉄道、関東鉄道が交わる交通の要衝である。Dsc_9932

常総線の単行気動車は筑波山を左にみながらゆっくりと関東平野の緑のじゅうたんの中を走っていく。

途中の水海道で車両を乗り換えさせられる。
ここから終点の取手まではめずらしい非電化複線区間になる。

下館から約1時間で守谷着15:07。
関東鉄道の改札を出るとタイムトンネルを抜けたような感覚になった。

 つくばエクスプレス(TX)の改札を通り、転落防止柵が設置された最新式のホームに上がる。

ここから普通電車に乗って終点つくばまで行く。
田園地帯を横切る高架の上を130km/hで電車は快走する。

TXの高架沿いは開発ラッシュである。
地価もずいぶん上昇しているのではないだろうか。

田んぼの中に近代都市が駅ごとに現れる奇妙な風景が続く。
守谷~つくば間約20kmはあっという間であった。

つくば駅からは快速に乗り秋葉原まで乗り通す。

所要時間45分。運賃1150円。
60kmの営業距離からすれば割高な感じがしないでもないが、
平行するJR常磐線の土浦~上野間では最速の特急に乗っても40分、運賃1110円、自由席特急料金900円だから

JR対TXの勝負はTXに軍配が上がる。

TXは早晩6両編成では足らなくなり設備投資もしていかなければならないだろうと思われた。

秋葉原には17:00ごろ到着。
TX秋葉原駅のホームは地下奥深いところにあった。

地上までチンタラ歩いて10分程度かかってしまった。

上野で簡単な食事をしたあと3人そろって東京19:20発「のぞみ121号」で素直に帰途についた。

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コメント

何とここで登場するT氏お薦めの焼肉店も(岡山のT氏とは別人)、大垣夜行が走っていた頃から、昨年5月の熱海編で登場したスカ線沿線住民のA氏に紹介され、大垣夜行→ながらに乗る前の腹ごしらえでよく来ていた店なのです。
さらに「私のボトルが置いてある店」=「ショコラ氏の隠れ家」なのですよ。
世の中ホント狭い。

投稿: Dr.K | 2012年8月14日 (火) 02時02分

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