Dr、Kからレポート
「11月30日-0系新幹線ラストラン-乗車記」
まさかのプレミアムチケットをDr.Kは手に入れておいででした。
この日に倉敷で出張が入っているというのは、偶然なのか?
いや、とても偶然とは思えませんが、それはさておき、博士は、最終日、新大阪駅を7:59に発車する「こだま639号」で新倉敷に向かい(9:49着)、同新倉敷駅を15:05に発車する「こだま659号」で三原駅まで、0系に乗車されました。(それも指定席で!)
今回、博士のレポートには、かなりの「ぼやき」が記されているのですが、少しばかりお付き合いください。
・こだま639号( 新大阪7:59 → 新倉敷9:49 )
混乱なく新幹線改札を通過することができたが、
20~22番乗り場の階段付近には警備員が10人以上おり、
非常に物々しい雰囲気。
それものそのはず、発車前の20番線には、なんと約2000人が詰めかけていたのだ。特に新神戸方にはすごい人。
これは、急行「銀河」最終運転日の東京駅へつめかけた人数とほぼ同じだが、大きな混乱はなく、銀河のときほどの圧迫感はなかった。
しかし、折返しとなる「こだま620号」の到着案内があると空気が一変。
俄然色めき立つ。
「こだま620号」は全車自由席ながら、普段でも主に通勤客が多い、
私の仕事先に勤めるT氏はフレックスを利用しこの「こだま639号」にほぼ毎日乗られるそうだが、0系の引退が発表され、国鉄時代の色に復元されてからというもの、「必要以上に鉄チャンで混むようになった。」
とぼやいておられた。
乗車に関しては、折返し時間が12分しかないので、普段以上に乗車があわただしい。
自由席は新大阪駅出発時点で100%を超える。
空席を物色するもの、撮影するものなど、ウロウロする人がかなり多い。
車掌室やデッキを撮影する鉄チャンのために、トイレに行くのもままならず。岡山まで乗車の車販嬢も仕事がしにくそう。
「こだま」の宿命だが、特に西明石~相生は、長時間停車する駅が続く、
姫路駅でのぞみ99号、1号とN700系に2本抜きされ、10分停車する
ところが、これを利用して、停車駅毎にカメラ担いで撮影に出るカメラマンが走り回るので非常に危ない。
相生でも13分の停車。
またも「ひかり393号、のぞみ3号」とN700系2本に抜かれるため、
ここでも撮影に、ホームを走り回るカメラマンが多い。
岡山以遠は、「こだま659号」が0系の最終列車になるため、岡山で乗車率が下がる。
新倉敷では、待避がないため、ホームに出てこようとするカメラマンはいない、スムーズに降りることができたが、車内を巡回しているJR西日本の職員に「新倉敷の停車時間はわずかですよ。」といらぬおせっかい。
「新倉敷で降りるんやけど(怒)」
と三原までの乗車券と新倉敷までの指定席特急券を提示。
それよりももっと馬鹿鉄をどうにかしろ!
新倉敷で下車した小生は、新倉敷駅から徒歩圏内にある出張先へ。
・こだま659号( 新倉敷15:05 → 三原15:35 )
倉敷市内での仕事終了後、近くの鉄板焼の店で昼食をとり、
サンライナーとして余生を過ごす117系を撮り鉄したあと、
少し早めに新倉敷駅の新幹線ホームへ。
すでにホームでは「こだま659号」目当ての撮影場所の陣取り合戦が…。
その様子を横目にホームを歩いていると、博多側から0系が…(え?)。
(新倉敷駅の駅員によると、新大阪発6:12「こだま629号」で10:41に博多に到着した編成を、「こだま659号」の岡山でのセレモニー時に不具合があったときの予備として回送したものらしい)
そうこうしているうちに
「こだま659号は定刻に岡山駅を出発しました。なお、自由席の乗車率は110%です。あと約10分で到着いたします。撮影は黄色い線の内側でお願いします。自由席のご利用は相当な混雑が予想されます。臨時のこだま697号もあわせてご利用下さい」
というアナウンスがあった。
いよいよ到着、新大阪駅同様、カメラマンたちが色めき立つ。
駅員が「さがって!!」
という怒鳴り声もむなしく響く。カメラマンどもは必死。
「こだま659号」が到着。乗り込もうとすると、
今度は車内からカメラマンどもが大量に降りて猛ダッシュ。
「一度お降りになりますと再度ご乗車できない場合があります」という再三の放送があるのにもにもかかわらずだ。
それがはけて、やっと乗ったら、今度は「すみません」と声をかけても、デッキの通路の真ん中に陣取って車内の様子を撮影しているカメラマンがジャマで入れない。
う~ん。予想はしていたけど、すごい。
私がおさえている窓側の席はちゃんとあいていたのだが、
横の鉄チャン氏は「何で、わざわざ新倉敷から乗ってくるわけ?」と、ちょっと恨めしそうな顔におもえる。
席について落ち着いた頃に、周囲の鉄チャンたちの会話が聞こえてきた。
岡山駅では新幹線の改札のオープンと同時にこの「こだま659号」の自由席に並んだツワモノがいた、とか、
新大阪から「こだま629号」で博多まで乗りとおし、「のぞみ22号」で岡山へとんぼ返りし、新倉敷でこの編成を充当した上り最終「0系こだま」の「こだま638号」を追い越し、岡山で再度撮影し、これに乗ってる、とか、
3本すべてに乗るために、前日福山で泊まって、福山から相生まで「こだま620号」に乗り、相生から「こだま629号」で博多まで折り返して、以下同じ行程だとか…。
三原駅では7分停まり、レールスターと700系のぞみの2本に抜かれる上、上りのK編成(元グランドひかり100N系6両)「こだま650号」とすれ違い、これもまた2列車待避のスジなので、格好のカメラの的になる
これを狙うためカメラマンたちが席を立ちだす。
さて、小生は、三原で下車するわけだが、席を立つときに、横の鉄氏に、あからさま迷惑な顔をされる。「(アンタも写真撮るのに)降りるわけ(あるいは、そのまま静かに乗っとけよ…か)?」みたいな。
博多まで乗りとおす乗り鉄ばかりが乗るわけでもないし、
それになにより、鉄チャンだけが乗るわけでもない。
救済便(500系16両編成で運転された「こだま697号」)がなければ、
この列車の走行時間帯は基本的に空いている時間帯で、前後のこだまとは運転間隔が1時間あいている(小生自身も、この救済便の運転がJR西日本のHPに急遽アップされている、と知人に教えられ直前に知ったし、この救済便自体、時刻表に掲載されていない)から、別に鉄チャンでなくとも、この時間帯にこのエリアを普通に移動する人は、普通に「こだま659号」に乗るのである。
鉄チャンや、0系に愛着のある人にとっては、特別な日かもしれないが、普通の人にとっては、11月下旬のごく普通の週末でしかないわけで、そこを忘れている鉄チャンがあまりにも多いなぁ、と感じた。
それと、子どもをつれてくる、パパ(ママ)となった鉄チャンにいいたい。
子どもの動きや声などが、他の客に迷惑になることに気を配れない親が増えた。
自分以外にも、撮影をしたい鉄チャンや、普通の客もいるわけだし、譲り合いの精神や、子供が他の撮影者の被写体となる車両にかぶる動きをしないかなど、気を配らないといけないことがもっとあるのではないか?
実際、三原で救済便となった「こだま697号(500系16両、W編成)」を、小生が停車中に撮影(まぁ、瀬戸内マリンビューのオマケではあるのだが)したとき、小生よりも前(車両に近い側の意)で、子連れのパパ鉄が同じように撮影していたのだが、ついてきた子供がうろちょろして、500系の象徴たる頭の部分に完全にその子がかぶった。
小生は、ホームで撮影するとき、通行人や他の撮影者のジャマにならないよう、できるだけ後ろに陣取り、近距離でも望遠を使って、カメラは必ず手で持って撮影するようにしている。
周囲にカメラを持って撮影しようとしているのは、彼と私以外にも4~5人いたわけだし、それだけの人数がいることも認識していたはずである(認識していなかったとすれば、マナー以前の問題)。停車中に撮影しようと思うなら、誰もがその45秒しかないわけである。
子どもが小生のカメラなんてわからないのは当然だが、自分が同じことをされたとき、どんな気分になるかとか、そのパパ鉄チャンは考えたことがあるのだろうか。
それ以外にも、一部の鉄チャンのマナーの悪さが、世の中に鉄チャンに悪い
イメージを持たせるのを残念に思った。
あー耳が痛い。
博士の最後のぼやきは、そのまま、パパ鉄でもある私への諫言であるようにも思えてなりません。
ところで、パパ鉄にもいろいろあるのをご存じでしょうか。
子供にせがまれるまま、N700系に乗せてやったり、鉄道イベントに出かけてゆく同僚のSさんのような人がいる一方で、
「あそBOY」に乗せてやるとか言いながら、子供をダシに「乗りたい、撮りたい」という己の欲望を満たそうとする私がいます。(実は満たしきれず悔しい思いをすることも多いのですが…)
第三者にとっては、同じように見えるかもしれませんが、子供はしっかりみてるんですね。
もはや、うちの子たちは、鉄旅をしようとは言ってくれません。(-_-;)
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