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2008年8月の記事

2008年8月26日 (火)

キハ147 1045 「はやとの風」をUP

特急とは、速いものだと決まっているわけではありません。

特急「はやとの風」3号は、表定速度39.5km/hという日本一スローな特急です。Jr_q_hayato_no_kaze

そして、使われている車輌はというとキハ147 1045をはじめとする、40系気動車で、

なんと国鉄時代に、それも普通列車用に開発された車輌のリメイクです。

なぜ、キハ40系でなければならなかったのか。

こんな車輛を引っ張り出してかないことには、やりくりがつかないほどJR九州は、厳しい経営環境なのか…。

違います。

「はやとの風」号に対するJR九州の思いを

切符(霧島、指宿のんびり切符)、客室乗務員(つばめレディ)、

そしてJR九州の組織改編から、読み解いてゆきます。

JR九州 キハ147 1045 「はやとの風」のページにJUMP

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2008年8月12日 (火)

夏の鉄旅08 K博士とサイキョージ氏の場合 2日目

二日目、長野を7時35分に発車する「あさま508号」は、上田-大宮間はどこにも停まらない最速の「あさま」です。
人気があるんだなーと思っていると、確かに指定席は満席でしたが、なんということでしょう。自由席はガラガラです。

上田からもたいして乗って乗ってくる乗客はいませんでした。
関西人であるサイキョージ氏にとっては、初めての長野新幹線でしたが、ゆうゆう自由席で、車窓風景を楽しまれたのはいうまでもないことです。

大宮から「こまち7号」に乗り継いで、仙台からの快速「こがねふかひれ」へリレーしますが、乗り継ぎ時間は6分しかありません。
それでも、しっかり乗り継げてしまう、日本の鉄道の定時性は本当にたいしたものです。

しかし、「こがねふかひれ号」の3号車が,自由席表示になっていたり、後ろの女性客が「窓際で頼んだのに通路側じゃないの!」とクレームをつけていたりと、何とも落ち着きのない出発となりました。
 「こがねふかひれ号」のシートは横3列という変則的な座席配置であり、それを知らない駅員が、間違えて発行したものと思われますが、K博士はこういうことになると、本気でお怒りになるのでホントにこわい。Dsc_2269

それはさておき、「こがねふかひれ号」は電化区間である小牛田までを快調にすっ飛ばしてゆきます。
ところで、形式を見るとキハ59 511とあります。
なんと「こがね号」は、国鉄時代には、急行用気動車として、日本全国くまなく走っていたあのキハ58を改造したイベント用車両なのです。
エンジンをはじめ、内装、外装ともに手が入れられており、往時の面影はわずかに側窓に感じられる程度ですが、オリジナルはもちろん、こうしたキハ58系改造車も、かなりその姿を消しており、今のうちに乗っておかねばならない車両です。
こんな車両をお選びになるとは、さすがは、サイキョージ氏ですねDsc_2279

でも、この列車を指定した。サイキョージ氏には、別の目的がありました。
今回気仙沼線の観光列車として仕立てられていることから、「ふかひれ」というネーミングをプラスした「こがね号」なのですが、「ふかひれ」とは、他でもありません。

高級食材であるあの「ふかひれ」が気仙沼の名物であることから名付けられたものです。
ちなみに、サイキョージ氏は、私の職場で「麺sクラブ」の会長だったお方です。
そんなサイキョージ氏が、気仙沼で、あの伝説の超高級ラーメン「ふかひれラーメン」を食するがために、ちょうどお昼時に気仙沼に着く「こがねふかひれ号」をおえらびになったのは、極めて自然なことと申せましょう。

とはいえ、なんというこだわり…

サイキョージ氏は「うまいふかひれラーメン食べさせてくれるお店つれてって!」
とだけ、タクシーの運転手に告げて中華料理屋へと向かいます。
今来た線路のガードをくぐって、「フカヒレ三昧」と大書したお店(新京本郷店)に到着しました。
後で地図をみてわかったことですが、気仙沼の駅は町の中心を迂回した北のはずれにあり結構後戻りしたことになります。

町の中心には、むしろ南気仙沼の駅の方が近く、多くの乗客がここで降りたのもうなずけます。

さて、ラーメンの登場です。Dsc_2291
醤油味も、塩味も値段は変わらず2500円なり。
すこし、たじろいでしまいましたが、結局、ラーメン以外にふかひれシューマイやふかひれ丼も付いたセットを注文されました。(2800円なり)

お味はどうだったのでしょう。聞くのを忘れてしまいました。
ご想像にお任せします。

ここから、線路は大船渡線と名を変えて北へと向かいます。
お腹が満たされると、眠くなるものです。
でも、ここで寝てしまってはせっかく乗りに来た意味がありません。
懸命に意識を奮い起こし、終点の駅「盛」に到着します。

ここで三陸鉄道 南リアス線に乗り換えです。
あまり時間がないのにもかかわらず、切符を購入しなければなりません。
それも、南リアス線全線通しの料金が半額になるという青春切符の乗客限定の1日切符を買わなければ、今日は元(2300円)が取れないのです。
焦っていなかったといえば嘘になるでしょう。

なんとこの時、K博士は、デジカメを置き忘れてしまったのです。

ワンマン列車であるため、車掌に連絡を取ってもらうことはできません。
サイキョージ氏は、時刻表で三陸鉄道の電話番号を調べ、携帯電話をかけようとしますが、よく見ると、その場所は北リアス線の終点 宮古です。あまり意味がなさそうです。

さて、K博士は、どうしたでしょう。博士は、じっと時刻表を見つめ…。
「ほれい駅で降ります。この列車はその次で南行き列車と交換します。その南行き列車で盛駅に戻って、次の北行きに乗ります。釜石に着くのは1時間あまりの遅れですみます。風呂にでも入って待ってください。」
一日切符があるわけですから、何の問題もありません。
K博士は、予定より1時間あまりの遅れとはなったわけですが、笑顔でホテルに入られました。
その手にデジカメがあったのはいうまでもありません。

釜石でのお楽しみは、新鮮な魚介類です。
町のシンボルでもあった新日鐵釜石製鉄所はその高炉の火を落とし、名物の橋上市場もその姿を消し、すっかり寂しくなった釜石の町ですが、呑兵衛横町という左党泣かせの歓楽街が残っているのです。
釜石市もこれを観光資源にしてゆこうという意向なのでしょう。
ホテルでは、呑兵衛横町クーポンを2000円で用意しています。
3品+ビール+お酒でこの値段ですからお値打ちです。ここにお酒をいっぱい入れていただく升もいい記念になります。

地図に従って10分ほど歩くと、その横町はありました。
ビラにある通り、30件を越える飲み屋がずらりと並んでいます。
どの店も同じく一間半ほどの間口しかありません。
目移りするというか、どこがよいかなどという決定打がないため、うろうろしてしまうのですが、サイキョージ氏はその嗅覚で、さっさと「とんぼ」という店に入ってゆかれました。

カウンターだけのお店には、10名ほどが座れるだけの椅子が並んでいるだけです。
先客が2名ほどいらっしゃいましたが、ともに地元のお方です。

サイキョージ氏とK博士は鉄チャン談義に花を咲かせながらも、ママさんが出してくださる料理に舌鼓をうちます。

突き出し以外に出された3品は、ホヤ、カツオ、そしてサンマの刺身づくし、それがまた驚くほど新鮮で旨い。ふつうホヤというものは癖のあるもので、結構苦手にする人も多いのです。サイキョージ氏は、ホヤ初体験だったそうですが、新鮮だったからでしょう。
旨い、旨いを連発しておられました。

お酒もほどよくまわり、気分がよくなってくると、地元の方々も巻き込んで店は加速度的に賑やかになります。ラグビーの聖地でもある新日鐵釜石は健在で、かつてプレイヤー今は指導者という方とも語り合うことができました。
最後には、お酒も勧め、勧められ、また料理も同様で、たいそう高く付いたかなと思ったら、追加した焼酎分しか請求されず、ちょっと悪いような気さえした釜石の夜でした。

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2008年8月11日 (月)

夏の鉄旅08 K博士とサイキョージ氏の場合 1日目

 時刻表検定名誉博士号をもつK博士のスパルタンな切符の使いようについては、とても常人の及ぶところではありません。(詳しくは「K博士のお正月08」をお読み下さい。)
 しかし、フツーの旅人でも、K博士と供に旅すると、彼の実用的な知識は実に重宝で、経済的かつ大変興味深い旅となります。
 
 今回K博士と旅することになったのは、サイキョージ氏。
私にとっては先輩にあたるお方ですが、彼をあえて分類すれば、乗り鉄派-温泉,グルメ属-と申し上げるとわかりやすかろうと思われます。

  さて、そんなお二人が、東北を旅するのに選んだ切符は、JR東日本が発行している「土日キップ」。
 おおむね宮城、山形両県以南のJR東日本全線に乗車できるこのキップは、青春キップとは違い、特急はもちろん新幹線(東京-熱海はのぞく)も乗り放題。
指定券も4枚までとることができて18000円也という経済的なキップです。

 鉄旅に青春キップは欠かせぬものですが、日程的に余裕のないものにとっては、遠出はできません。また何とか日程が確保できても、目的地に着くまで疲れ果ててしまったのでは元も子もありません。

 そうなれば、新幹線と(あるいは飛行機などと)併用することが考えられるでしょう。
しかし、そうなれば、やはり高くついてしまいます。
 ここで、「土日キップ」です。東北新幹線 東京-仙台 往復で楽々元が取れてしまうこのキップを使えば、鉄旅の自由度は大いにアップします。

 ただ、問題が一つあります。当日購入ができないのです。
前日に、JR東日本管内に入らなければならないのです。ムーンライトながらや夜行バスで東京入りしてキップを購入するというわけにはいかないのです。

 とはいえ前日(金曜日)に、一日かけて青春キップで、上京するというのも興が削がれます。
それならばと、飯田線経由ということを考えました。Dsc_2217
 さすがに、気が遠くなるほどの駅が連なる飯田線を青春キップでもって走破することは、大変で片手間でできることではありません。
 しかし、豊橋-飯田間のみ特急乗車(「伊那路号3号」)を驕れば、夕方にはJR東日本管内に入り、松本あたりで夕食をすませ、長野でさえ8時過ぎに到着することができます。

 どういうマジックか。乗り継ぎ割引となっている特急「伊那路号3号」のキップは、当然コンパートメント。山間の美しい景色を特急で堪能した満喫したお二人は、延々と同じような景色が続く飯田以北の鉄旅(119系普通列車)も余裕で楽しむことができました。

 もうひとつ、土日キップの難点として、キップを購入してからでないと指定券を押さえられないという点があります。
夏休みなどの多客時には、結構これは、やっかいです。
 今回の予定では、朝、長野から新幹線「あさま508号」で大宮へ向かい、「はやて、こまち7号」で仙台へと向かいます。
「あさま」はさておき、「はやて、こまち」は全車指定です。
仙台からの「こがねふかひれ」号(10時14分発)に乗車するためには、これに乗らざるをえないのです。
事前に指定席情報をチェックしましたが、結構厳しい状況です。
人気列車でもある「はやて、こまち7号」が押さえられるかが、この旅の大きなポイントとなりました。
 
  博士は、これをJR東日本管内最初の駅である辰野駅で、チャレンジします。
とりあえず、松本まで行って、なんてなことを考えてるとエライめに合うからです。
確かに大きな駅には、確実に「みどりの窓口」があり、窓口のマルス自体も2.3台以上用意されています。しかし、それは多くのお客様をさばくためのものであり、大きな駅ほど、並ばされたという記憶がおありの方も多いのではないでしょうか。
実際に当日、松本で夕食をすませたお二人が、みどりの窓口で見たものは長蛇の列でした。
 辰野駅では、19分の乗り換え時間があったわけですが、帰りの新庄発福島行きの「つばさ」を除くと、「あさま」も「こまち」も座席位置こそバラバラでしたが、すべてゲットできました。
 時刻表には、どの駅に「みどりの窓口」があるかが、ちゃんと載せられています。
さすがは時刻表検定名誉博士。

お楽しみは、飯田線だけではありません。Dsc_2235

塩嶺トンネルができて以来、事実上超ローカル線となってしまった中央東線 辰野-塩尻には、ご当地限定の珍車 クモハ123-1がいます。

ロングシートとはいえ、こんな珍しい車両に乗れるのも鉄チャンならではの喜びです。

そして、松本で一杯ひっかけた後は、篠ノ井線で長野へ、

あの姨捨駅で、スイッチバックを楽しめるのも、青春切符ならではの楽しみです。

姨捨駅周辺はは、日本有数の車窓風景として有名ですが、各駅停車ならではのゆっくりとしたスピードで、夕闇迫る長野盆地の美しい景色を満喫します。

初日から、大満足の鉄旅でした。

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